断捨離で最後に捨てたもの(2)ミシン
母の嫁入り道具 30年前のミシン
ブラザーのミシンです。今は見かけないデザインです。
レトロで可愛いカバーを外すと、冒頭の写真のミシンがお目見えします。
これは、母の嫁入道具でした。
母はミシンがあまり得意でなく、使っていませんでした。
手芸にハマり出した小学生の頃から、わたしの遊び道具になりました。
その後、10年間、本当に沢山使いました。
30年前の道具ですが、小物からスーツまで作れたんです。
捨てられなかった理由
頑張った思い出が沢山あったからです。
自力で使い方を覚えました。説明書を読んだり、図書館で本を借りて調べました。
母はミシンが苦手で、使い方を聞く度に不機嫌になったからです(笑)
友達の家・学校では似たようなタイプのミシンがなかったし、引っ込み思案だったので、先生に相談できませんでした。一人でやるしか無かったです。
綺麗に縫うためには中の仕組みも理解する必要があると思いました。
壊れた時は分解して直し、試行錯誤しながら使ってきました。
服飾の学校に通っていた頃が一番使いました。
課題、友人・知人からの頼まれ事。
「こんな服がほしい」「デニムを直して」「パンツの裾を上げて」
沢山の衣服を縫いました。仕事として引受け、お金を手にした事もありました。
20年は世話になりました。
洋裁関連は、わたしが人生で2番目に時間をかけた物事。
ミシンがなくなったらわたしがわたしではなくなるのではないか。そんな風に思っていました。
捨てた理由
重い
10kgくらいあります。一人では外へ持ち運ぶのが難しい。移動のおおい生活を夢見ているのに、持ち運べないものを持っていると憂鬱になります。
卓上型だから机に載せる必要がありますが、重くて準備をするのがおっくうでした。
最近、針の調整が上手くいかなくなった
今、ミシンを使って作りたいものが特にない
服の修理は手縫いで終わる
というのも、簡単な修正しかしなくなったからです。
裾上げですら、業者に頼む事が増えました。
お金がゆるせば、わたしでなくても出来ることは、他の人に任せるようにしています。
捨てることについて、母の同意を得られた。
もう沢山使ったしね。好きにしていいよ、と言ってくれました。
ミシンがなかったら、どうする?
ミシンがなくても、なにか作ることは出来ます。
それに、もし使いたくなったら、誰かに借りに行けば良いのです。
ミシンカフェやレンタルサービスも存在します。
メンテナンスされたミシンをすぐに使えるでしょう。
使いたい時にどうするか?と考えると、代替案が見つかりました。
ミシンがあると活用したり、手入れしなくては、と気になってしまいます。
縫い物には随分時間をかけてきましたが、今、やる事ではありません。
この先は他のやりたい事に時間を投下しよう。それがわたしの答えでした。少し先の将来の為に勉強をしたり、人に会う事を優先したいのです。
ミシンにはいっぱい感謝の気持ちを伝えました。
気持ちがあたたかくなりました。使いこなせる自分が誇らしく思えてきました。
辛かった事だけでなく、楽しかった思い出がいっぱい浮かんできました。
ミシンがあって本当に良かったと思いました。
同居人に、地区の粗大ごみ置き場に車で連れて行ってもらいました。
お別れは本当に悲しかったです。今頃、夢の島のどこかで眠っていることでしょう。
もう戻ってこないと思うととても淋しいです。
だけど後悔はありません。今まで、本当にありがとう。
裁縫箱もコンパクトに
ミシン関連の道具(糸・針・ボビンなど)も処分しました。
裁縫箱が小さくなりました。
半分くらいのサイズになりました。何が入っているか一目で分かるように、クリアケースに入れます。透明、大好きなので嬉しいです。
残った道具は、これからも大切に使ってゆきます。
みどり