食禅で変わった「食べること」への意識
鎌倉・月読寺の座禅セッションに参加してきました。
住職の小池龍之介さんが開かれている、座禅と瞑想を行なう会です。
きっかけ
高野山東京別院で行われている阿字観実修に参加して、瞑想への興味が高まっていました。
さらに、佐々木典士さんからすすめていただいたことがきっかけです。
じぇんさん(id:jnyoga)のオフ会の2次会で、3度目(!)の佐々木さんのお家訪問をした時のこと。阿字観の
そういえば著書「ぼくたちにもうモノは必要ない」
鎌倉はちょっと遠いけれど、早起きして行ってきました。
座禅と瞑想を体験
朝9時。30人くらいの人達が集まっていました。
お寺というより、おしゃれな古民家カフェのような雰囲気。
お座敷で小池さんの指導のもと、40-45分くらいの瞑想を3セット行
瞑想自体は、小池さんがやり方を指導してくださり、
無心になることが難しく、モゾモゾしっぱなしでした(泣)
じっと座っていることがなんと難しいことか。時計の針の音や人の動く音、
参加している間は大変でしたが、終わってみると、結構スッキリしました。
瞑想でも学びは多くありましたが、更に印象に残ったことがあります。
それが、タイトルの「食禅」です。
皆でおにぎりを食べる「修行」
朝から始まった瞑想が終わった後、持参したおにぎりを食べる修行をします。
(引用:https://www.flickr.com/photos/ykjc9/3424461654)
1つ2つのおにぎりを五感を研ぎ澄ませながら、
人生でこんなにゆっくり食べるのは初めて!という位、
感謝をする
食べる前に、ひとしきり感謝する時間がありました。小池さんが、おにぎりを前にして、様々なもの・こと・生き物への感謝の言葉を話しています。
名前を忘れてしまいましたが、食事に対する心得を、小池さんと皆で唱えるシーンもありました。
太陽や、雨や、雲や、土や、微生物や、動物や、
食事をすることは生き延びる為。食事をすることで、
ありがたい、という気持ちを持つと、心がどんどん穏やかになっていきました。
食禅でやったこと
実践した、食べ方です。
- おにぎりを、ひと口かじったら、おにぎりを下に置きます。
- 目を瞑って、噛みます。
- 噛みながら、舌が口の中でどこにあるかたしかめます。
- 舌で、ごはんの粒を触り、また噛みます。
- よく噛み、よく味わいます。だんだんと味が変わるので、
味を感じます。 - 十分に噛めたら、飲み込みます。
- 完全に飲み込んでから、おにぎりを持ち、次のひと口をかじります。(1に戻る)
食に対する意識の変化
あごの動き、舌の動き、ごはんつぶのかたち、
小池さんを見ていると、50~70回くらい噛んでいたので、
すると、、、
ただのしゃけおにぎりが、まろやかで甘く、とても美味しい食べ物に変わったのです!
噛むと食べ物の味が変わるのは知っていたけど、実感しながら食べたことって、無かったように思います。
食べながら感動して、こっそり泣いていました。
実は、ちょっと悩んでいたのです。
食に対する義務感
歯列矯正をはじめてから、食べることが大変になりました。
つまる、はさまる、かめないetc…
人と会って話をしながら食べる時は楽しいですが、一人の食事は全然楽しくなかったです。
食べなくてはいけない、という義務感のもと、最近では飲み込むように食べる日も増えてきました。
辛かったです。
うっすらと感じていた罪悪感
誤解を恐れずに書きます。
食べることに対して、無意識下で、罪悪感がありました。
普段は、わりと一般的な食生活を送っています。
時にはダイエットをすることもありますが、極度な食事制限をすることはありません。
しかし、こういう気持ちが心のどこかにありました。
「(また食べるなんて)無駄な行為をしているんじゃないか」
「食べても太るだけなんじゃないか」
いつも頭のすみっこに居た「義務感」「罪悪感」。
しゃけおにぎりを食べ終わる頃に、すーっと消えていくのを感じました。
いつものごはんでまた感動
月読寺を出てから、鎌倉に向かって、
(おにぎり1つしか持参せず、足りなかったのです。)
しらす丼の定食です。
先ほどの修行と同じように、よく噛んで、舌で食べ物に触り、
焦らないで、ひとくちずつ、口に運び、ゆっくり噛み、
量は少なかったのに、食べ終わるのに20分かかっていました。
味わいながら食べることがただただ嬉しくて、また感動しました
罪悪感も義務感も、思い出すことがありませんでした。
食べることってしあわせだ!
食事は素晴らしいことだと気づかせてもらいました。
思う存分堪能できることは更にしあわせ。
これからも、毎回、大切にしながらいただきたいです。
座禅セッションについて
座禅セッションは、鎌倉の月読寺のほか、山口県の正現寺でも開催されているそうです。詳しくは下記のウェブサイトをご覧ください。
とても興味深いセッションでした。来年、また参加しようと思います。
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